2007年12月06日

モーツァルト

モーツァルトを観て参りました。

脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽:シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詩:小池修一郎


CAST
ヴォルフガング・モーツァルト(Wキャスト):井上 芳雄、中川 晃教
コンスタンツェ(モーツァルトの妻):hiro
ナンネール(モーツァルトの姉: 高橋 由美子
ヴァルトシュテッテン男爵夫人(Wキャスト):香寿 たつき、涼風 真世
コロレド大司教 :山口 祐一郎
レオポルト(モーツァルトの父):市村 正親

セシリア・ウェーバー(コンスタンツェの母): 阿知波 悟美
アルコ伯爵 :武岡 淳一
エマヌエル・シカネーダー: 吉野 圭吾

若き日のヴォルフガング・モーツァルトのお話です。
子供の頃奇跡の子ともてはやされたモーツァルトも大人になりコロレド大司教のお抱え音楽家に。
でも、コロレドの傲慢さに押さえつけられ、自分の才能にうぬぼれにも近いほど自信があり、
自由を求めるモーツァルトは反発してクビになりザルツブルグから飛び出しパリへ。
ところがまったく目が出ず、お金も使い果たしてしまう。
そんな中劇作家でありプロデューサーのシカネーダーと出会い、二人はいつか大衆向けの
オペラを作ろうと約束する。
ところが権力者コロレドの怒りを買ったモーツァルトは、まともな仕事もなく
家族から借金したお金も使い果たす。
そんなモーツァルトにヴァルトシュテッテン男爵夫人がウィーンで音楽活動するよう勧めてくれる。
やがてモーツァルトはウィーンに移り住む。
ウィーンではやがて妻となるコンスタンツェと出会い、二人は惹かれあっていく。
音楽の道は閉ざされたままだったが、モーツァルトの音楽は社交界で話題になっていく。
コンスタンツェとも結婚し仕事も順調になるが、夫婦の間に距離が出来はじめ
家族とも疎遠になっていく。
またコンスタンツェの母親は、モーツァルトの財産を狙い食いつぶそうとする
ハイエナのような存在だった。

夫婦間には亀裂が走り、父親とは仲たがいしたまま父親は他界・・・。
そんな時、シカネーダーとのオペラ『魔笛』が成功。ヴォルフガングの前に謎の人物が現れ、『レクイエム』の作曲を依頼するのだった・・・。

この舞台は、非の打ち所が無い。賞賛に値します。
すべてが素晴らしい。
演出、音楽、俳優の方々、なにもかも素晴らしい舞台です。
素晴らしい以上の褒め言葉があるなら、その言葉を使って表したいですが
ボキャブラリーのなさか、素晴らしいとしかいいようがありません。

私がみた公演日は、モーツァルトは中川晃教さん、ヴァルトシュテッテン男爵夫人は香寿たつきさんでした。
中川晃教さんは、ミュージカルファンの方々の中では有名なようですが
私は存じ上げず、まだ若いし山口祐一郎の前ではかすんでしまうのでは・・・と
思っていました。
ところが・・・素晴らしい歌唱力、表現力。
やはり山口祐一郎さんや市村正親さんのような貫禄と余裕は感じられませんが
むしろ若さ故のフレッシュさ、情熱があふれ出ていました。
そして高音の素晴らしさ。クラシック歌手のような感じではなく、ロックな感じでは
あるんですが、モーツァルトの若さゆえの愚かさ、思いとおりにならないはがゆさ
自分の才能を羽ばたかせることができないジレンマのような情感というか
心の激しさのようなものが歌に台詞に現れていて、惜しみない拍手とこれからの期待と
またこの人の舞台を観てみたいと思わせられました。

それから、香寿たつきさんの歌は素晴らしかった。正直、、あまり宝塚には興味がなく
宝塚出身だからといっても、「ふーん」くらいだったのですが
最初の歌を聞いてびっくり。ものすごい歌唱力です。
この人がソロで歌うと、あっという間にぐっと引き込まれます。
本当に歌唱力、表現力のある方が歌いだすと観客の空気が変わるんですよね。
この舞台に限らず。肌で感じるんですよね。

それからhiro。スピードの中では歌唱力だんとつといわれていたけれど
でもやっぱりアイドルあがりだし、これだけのメンバーの中で大丈夫なのかしらーと
偏見を持っていましたが、もうアイドルじゃないですね。ミュージカル女優です。
正直最初は、やっぱりミュージカルの曲は無理なんでは?と感じさせましたが
ソロでモーツァルトとの距離を悲しみ歌った時は、本当に魅せられました。
高橋由美子さんも、TVの女優さんという印象が強かったのですが
歌もうまくてしかも声もかわいい。

そしてもう大御所市村正親さんは、さすがの貫禄で安定した歌唱力でした。
そしてそして、同じく大御所山口祐一郎さんは、やはりさすがのダントツの歌唱力。
声の通りが全然違いました。
ちょっとロックは苦手っぽいけど、さすがとしかいいようがありません。
身長も高いし存在感抜群です。

そして・・ダンス・オブ・ヴァンパイアから注目していた吉野圭吾さんの
華のある存在にはやはり惹かれます。
正直言って、第2の山口祐一郎さんとは決していえないし、歌の表現力からいえば
中川さんの方が上な気はします。
役どころのせいかも知れませんが。
けど、この人には華があるんですよねぇ・・。ぐっと観客を引き込むような。

今まで割といろんな舞台をみてきましたが、誰か一人突出した素晴らしい人がいて
だからその舞台は良かった、という印象が残ったりするのですが
この舞台はすべての人がそれぞれ際立ってよかった。
それはひいては彼らの魅力を出し切った演出家の力でもあるんだと思います。
みんながそれぞれほどよく上手くても、それほど印象に残らない舞台もあります。
でも、この舞台は絶賛・賞賛に値します。

ラストで全員が舞台で歌っているとき、最後に中川さんが力強い高音で高い
位置から現れるのですが、もちろん惜しみない拍手を送らせていただきました。



これも追記しておきたかった。
衣装がものすごく素敵でした。
女性のドレスも、男性の刺繍の入った上着も。
山口祐一郎さんが方からかけていた黒のストールも。
posted by naka at 01:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ミュージカル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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